消えた先

小説
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ももとの合作ですよ

ーーーーーーーーーー
残った、宙、部長、奏、私の4人は、次の七不思議を調べるため1階の音楽室へと足を運ぶ。
2階のトイレの前を通りかかると、スマホが落ちていた。
「あれ……、楓都さんのものじゃないですか……?」
足を止め、宙が指を差して言う。
「あ、本当だ。楓都、校則平気で破ってたもんなー……。スマホなんて持ってきちゃだめなのに。でも、そういう馬鹿なところが楓都らしく
て、ね……。」
つい思い出話をしていると、涙が私の頬を流れて消えた。
「ほんと、馬鹿だったよね……。」
宙は少し微笑む
「持っていきましょうか……。」
部長はそう言って、楓都のスマホを手にした。
ほんと、楓都はとにかく馬鹿だったよ……。
今ではもう、その馬鹿っぷりが見れなくなることさえ悲しいんだけどね。
私たちは、音楽室へ向かった。
「人食いピアノ、ってどんなやつでしたっけ……。」
部長がぱらぱらと本をめくる。
しんと静まりかえる音楽室。
急に、プルルッという音がどこからか響いてくる。
奏は驚いて、
「あっ!?」
と声を上げている。
部長は、少し怯えて本を閉じた。
「な、何かしら……。」
私は驚きで声も出なくなってしまった。
そして宙は、少し考える素振りを見せたあと、
「職員室から、じゃないですかね……?」
と言う。
「しょ、職員室……?」
「あっ、もしかして……。」
部長が口を開く。
「私たちの親からじゃない……?」
「えっ、親から?」
そうだ、私たち、もう3日間も家に帰ってないんだ。
それは、電話くるよね……。
もし親たちじゃなかったら話は別だが、私たちは職員室に行って、親に事情を話して迎えにきてもらうという手があることに気がついた。
部長が、職員室の扉に手をかける。
「開かない……。なぜか鍵がかかっているみたい……。」
「そうですか……。あっ! 楓都のスマホで、親に電話かけれるかもしれない……!」
「あっ、らいんぬでも大丈夫ですよ。」
宙が言う。
宙は、楓都とは家族ぐるみで仲が良いらしい。
だから、らいんぬも交換しているそうだ。
「じゃあらいんぬにしよう。僕の母にらいんぬするから、母に他の皆にもこのことを伝えておくように頼むよ。」
宙がそう言ってトーク画面を開いた瞬間、ぶちっと電源が切れた。
「あっ……。」
宙が、真顔になって絶望している。
「もう、私たち無理じゃない……? 一生家に帰れないんじゃ……。」
私がそう言っていると、奏に手を引かれる。
「結月、大丈夫だってば! 4連休が明けたら玄関も開いて帰れるって! ほら、音楽室行くよっ! 七不思議調べるんでしょー!」
「げ、玄関……? 玄関!!!」
私は大声を上げる。
「音羽さん、玄関がどうしたの?」
「正面玄関か裏玄関から出れるかもしれないじゃないですか! もっと早くこのことに気づいていればよかった……!」
「確かに……!」
皆は声を揃え、玄関に向かった。
扉を押してみても引いてみても全く動かない。
なぜか外側から鍵がかけられているらしく、内側からだとびくともしない。
宙が、鍵穴に細長い針を差しこみ、ガチャガチャと回して開けようとする。
だが、一向に開く気配が無い。
「無理かあ……。」
私はしょうがないと思い、音楽室へと向かった。
音楽室に着くと、皆はピアノの前に来た。
「人食いピアノ……。夜中、ピアノで校歌を弾くと、ピアノの鍵盤が口に姿を変え、その人を食べる……。と、いうものらしいわ……。」
部長が本を見ながら悲しく言う。
「あ、奏ってさ……。」
私の少し口角が上がる。
私は最低なやつだ。
友達を失うことも、もうどうでもよくなってきてしまったんだ。
「うっ、うん、何……?」
下を向いていた奏が、怯えたような顔をして顔を上げる。
「去年の卒業式のとき、校歌の伴奏弾いてたよね。」
「そっ、それはっ……!」
奏の表情が、みるみるうちにこわばっていく。
「部長も、宙も、それに私も。ピアノ弾けないよね……?」
「すみません、弾けないです……。」
「私も、校歌は弾けないわ……。」
「ほら、奏。私も弾けないの。だからさ、お願い。校歌、弾いてくれないかな。」
ああ、なんて最低なのだろう。
どうせ私だって奏だって消えるのだから、どうせなら先に奏が七不思議で怖いめにあっちゃえばいいんだ……。
私だって、同じめにあうんだから、いいよね……。
誰だって、自分が一番なんだよ。
他人を優先する人なんて、いないんだよ。
「でもっ……。私、怖いよ……。」
「大丈夫だって。2番目のトイレで部長が消えなかったみたいに、きっとそうなるよ。そうなったらさ、また一緒に笑い合おうよ、ね。」
「嫌だっ……。さよならしたくないっ……。」
奏は、ついに泣き出してしまった。
「だから、奏。きっと奏は消えない。私たち、親友……でしょ!」
「うっ……、うん! わかった……。私、ピアノ弾くよ……。」
「そうだよ、それでいいんだよ。私だってさ、奏がいなくなっちゃうかもしれないの、怖いよ。でもさ、消えちゃっても、ずっと友達……、いや、親友でしょ!」
「うんっ……! ありがとう!」
私は、ピアノの前の椅子に座る悲しげな友達の横顔を見つめる。
奏は、深呼吸をしてピアノの鍵盤に触れる。
そして、ゆっくりと震える手を下ろしていく。
綺麗な音が音楽室に響いて、消える。
全てのメロディを弾き終わると、ピアノの鍵盤が大きな口に変化していく。
そのままその口の中へと、奏は笑って消えていった。
ああ、本当にごめんね、奏。
私、本当は、校歌、弾けるんだ。
「ごめんね、奏……。」
私は、思ったことが口に出てしまう。
「音羽さんが謝るべきことではないわ。もう、事実は変わらないんだもの。」
違う、私が謝らなきゃいけないことなんだよ。
「あれ、そういえば結月って、保育園の頃からピアノ習ってなかったっけ。」
宙が言う。
「そっそうだけどっ、校歌なんて弾けないしっ……!」
「そっか……。」
そんなとき、ついさっき交わした約束を思い出す。
「もし私が消えたとしてもずっと友達でいて」「当たり前だよ」
ああ、ごめんね……。
奏、ごめんね……。
私、奏のことを本当の友達だって思ってたのか、今でもよくわからないよ……。
でもね、奏……。
大好き、だよ……。
私は、今更になってから後悔の涙を流した。
すると、部長がとんでもないことを口にした。
「あのね、ごめんなさい。実は……。ピアノで弾く曲は、何でもいいって書いてあったの……。」
「えっ……?」

「何でもいいって、 どういうことですか……」
「そのままの意味だよ、なんでもよかったの校歌じゃなくても弾いたら食われてたの」
「そんな…」
「そんなこと、どうして言わなかったんですか!?」
「仕方ないんだよ、雨田くんこうでもしないと、真佳奈さんは消えなかった…そうでしょう音羽さん」
「なんでそこで私の名前が出てくるんですか」「そうだよ大体結月が何をして、、」
「七不思議調べたときに新聞に書いてあったの、だって貴方…」
部長が何かを言おうとした瞬間、中庭の方からものすごい音がした。
ガシャンッって言うものすごい大きな音、私と宙は中庭を見る部長も話を中断して思わず外を見たそこには
11月のはずなのに満開の桜が咲いていた。
「あれが6個目の七不思議“幽霊桜”か」
そっと部長がつぶやく
「中庭に行ってみよう」宙がそう言って真っ先に駆け出した。私と部長もその後を追いかけていく、そして季節外れの満開の桜、狂い桜とでも言うべきか、きれいに禍々しく咲き誇っていた。
「これがあの桜のなのか…」
部長がそういった瞬間、桜が一気に散りだした。みるみるうちに部長を包んでいく、私と宙その光景をただただ唖然としながら眺めることしかできなかった。花吹雪が止む頃にはもうそこには部長はいなかった、
「また、いなくなったな」
「うん、もう私たちしかいないよ」
そんな話を宙と していた
「もうここまできたら最後の七不思議のところまで行くしかないのか」
「そうかもね、確か新聞には屋上としか書いてなかったんだよね?…行ってみる?」「それしかなさそうだ」
宙の言葉を聞いた後私たちはまっすぐ屋上に向かった、私は少し怖かった。しかしその怖いは今までの人が消えるから怖いではなく自分のことがわかってしまうから怖いそんな感じの怖さだった。自分のことがわかってしまうなんて意味がわからない。だから私はその怖さを無視してただひたすらに歩いていた。ひたすら無視して無視して無視して無視して、気づいたら屋上の入り口まで来ていた。「鍵は開いてるみたいだ、じゃあ行くぞ」「うん」
そんなふうに会話をしてから宙は、思い切り屋上のドアを開けた、そこには何もなかった、“本当に何も”「どうなってるんだ…」そう、宙は戸惑った声で言った。そりゃそうだ、だって屋上の下にも上にも街や雲がない、柵もないただただ地面が浮いてるようにそこにあるだけ、
‘なんなんだろうね、これ’ 私は落ち着いた声音でそういった
「何なんだろうってお前どうしてそんな冷静なんだよ、」
‘冷静ってそんなになる理由なんて1つしかないじゃん ’
「1つしかない…?」
‘だってこれ、やったの全部私だもん’
「はっ、結月お前何言って…」
‘全部思い出したの、それだけ、私は1年前の事故でもう死んでる。屋上に入った途端に記憶が流れ込んできた、みんなが羨ましかったんだろうね、私が死んでもみんなは笑顔でずっと、ずっと笑ってた。でも、うらやましいと同時に憎しみが湧いてきた、本当に憎たらしかった。だからみんなの記憶をいじって、私は死んでなくて普通にみんなと同じ学校の生徒でこの部に入ってる“友達”としてみんなに混ざった。そして復讐できるときをずっと待ってた
それがこの日だったんだよ’
「ちょっと待てよ、つまりみんなを学校に閉じ込めたのも消したのも全部結月がやったのか?」
‘そうだよ’
「だったらなんで結月は分かってなかったんだよ! あいつ皆んながいなくなった時もまじで悲しんでいたじゃないかよ!」
‘忘れていたんだよ、みんなと過ごす時間が長すぎたからその分楽しかったんだろうね、もうわからないけど’
「わからない?なんでだお前いつも笑ってたじゃないか!」
‘幽霊に感情があると思う?笑っていたのは肉体を持った時に感情もついてきた、だから使っていたそれだけ’
「まじかよ…」
そう宙はどこか悲しそうな声を上げた。
ーーーーーーーーーー

次ももよろです♪

曼珠沙華


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桜》ありがとう!180度考えをひっくり返してみたくなった笑

曼珠沙華
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もも》ありがとう!!!!
次、よろしくね!


曼珠沙華
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桜》本当にありがと!!
慣れれば意外と簡単だよ♪


曼珠沙華
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え、まって、本出版しよ←

叶結
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叶》出来ないと思うなぁw

曼珠沙華
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何とかして出版してやる←

叶結
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叶》サポーターになってくれる?
それか弟子(冗談


曼珠沙華
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弟子なる←

叶結
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叶》まさかの回答⁈

曼珠沙華
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しゃげししょー!笑

叶結
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叶》おお弟子よ!w

曼珠沙華
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小説良かったよ!
次くらいで最後になるの?
あと、俺も弟子になる!


サッチー
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サッチー》わかんないよ、ももの終わり方にもよるかな、まぁたのしもにしててくだせぇ。いいだろう!弟子にしてやろう!!w

曼珠沙華
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じゃあよろしく!

サッチー
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サッチー》ふふふ♪
と言う事で、小説一個書いてみようか♪


曼珠沙華
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書いて!
俺読むよ♪


サッチー
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サッチー》よし分かった今日短編なんか書こう、その代わりサッチーも書こうか!

曼珠沙華
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それは無理!
俺読むのが専門だから!


サッチー
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サッチー》なん、、だとΣ(-᷅_-᷄๑)

曼珠沙華
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ww

サッチー
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