カラ松が痛い話。
おそ松さん最高ランク : 87 , 更新:
観覧自己責任。
カラ松の昔の話です。
小説風になっておりますので苦手な方はバックしてください。
占いツクールで書けと思った方、これは試しでこちらにのせていますのでご了承ください。過去捏造。そして*が2個あった場合過去です。
主におそ松、カラ松、チョロ松、一松で話が進んでいきます。
病んでいます。行が詰めてあります。一カラ風味
OKなかたは、どうぞ。
**カラ松視点**
いつから俺は”俺”になったのだろうか。
仮面を被って傷つかないフリをしているのだろうか。
無責任なだけなのに、皆俺を優しいと言ってくる。
それが辛かった。
**
「カラカラカラっぽカラ松だい!」
カラっぽなことはいいことだと思って、言い続けてきたこの言葉。
だが年を重ねていくにつれて、それはまったく誇れない事だと知った。
なぜ俺はカラっぽなのだろう。
ああ、そうだ、カラっぽだと思われないように、中身のある人間になろう。そう思って、俺は中学、高校と演劇部に入ろうときめた。
それからは充実していたと思う。
俺は兄弟からカラっぽと言われなくなった。
ある日、俺はどうしても主役をやりたい話があった。
ロミオとジュリエット。小学生のころから好きだった話。
弟に相談するなど情けない話だが、兄さんに言っても意味がないと思い、トド松に相談した。
カラっぽな俺とは違い、頭の回転の速いトド松は、すぐ、いいことを考えた、と言ってそれを俺に教えてくれた。
本当はこんなことやりたくはなかったのだが、どうしてもロミオをやりたい、という欲が出て、ついにやってしまったのだ。
それから、俺は練習をするために相手を探した。
俺は暇そうにしていた一松に、練習に付き合ってくれと頼んだ。
一松は、多少嫌がったものの、了承してくれた。
「..ロミオ、ロミオ。
どうしてあなたはロミオなの?
その家名をお捨てになっててくれたなら、
私も家名を捨てるのに。」
「その言葉、確かに頂戴いたします。
ただ一言、僕を恋人と呼んでくれたなら、
その言葉こそ新しき洗礼、
今日からはもう、僕はロミオでなくなります。」
「私の身内に見つかれば、
きっと殺されますわよ。」
「 荒くれ男の剣などよりも、
貴女の眼のほうがよっぽど怖い。
優しき貴女のまなざしさえあれば、
僕は不死身になれる!」
ひとつひとつ、台詞をいうたびに、自分が満たされていくのが感じられた。ああ、これが、カラっぽじゃなくなるということなのか。
ああ、なんて幸せなんだ。
俺は、演じているとき、誰よりも満たされ、幸せになれる..!
それから毎日練習した。
沢山沢山練習した。そのたびに自分が満たされていくのを確かに感じていた。役をやめると、自分の中が急激に冷えてカラっぽになっていくことを知っていたから、いつも、役に入り込んで練習をした。
本当に幸せだった。
幸せだったんだ。
「ロミオ、ロミオ。
どうしてあなたはロミオなの?
その仮面をお捨てになってくれたなら
僕は誰よりもアナタを愛せるのに。」
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